お疲れ様です!
今回は、この時期なにかと多い飲み会についてお話したいと思います。
皆様は、どれくらいの頻度で職場・お店で飲み会を開催していますか?私は、周りにお酒が大好きの方が多く、よく昔は連れ回されたクチです。(普段お酒を飲みませんが、)店長になった今でも定期的に部下と飲みにいきます。私自身が部下・上司の立場で、少なく見積もっても100回以上の職場の飲み会に参加した中で、どうすれば有意義な場になるか、現場で感じたポイントをお伝えします
近年のZ世代と飲み会の実態
「最近の若い子は飲みに誘っても来ない」という声をずいぶん前からよく聞きます。
理由として挙がるのが、
①飲み会が嫌というより気を遣う場が嫌、
②自分の貴重なプライベート時間を職場の延長戦に使いたくない、
③飲み会にお金を使うぐらいなら自分の趣味に投資したほうがよい、
といった声です。
ただし、Z世代=飲み会に対して否定的、と決めつけるのは少し早いと感じています。 実際に、ネットでいくつかの調査結果を見ると、
- 20代の会社の忘年会・飲み会への参加経験ありは約6割で、30代と大きな差はない。
- Z世代の約5割以上がお酒を飲む習慣を持つ一方、飲む場所・形態や飲み会への印象はポジティブ・ネガティブの両極端に分かれている。
- 20代(Z世代に該当する層)が参加意欲の割合で高く、職場コミュニケーションの構築という理由で参加したいという意見が多かった。
というアンケート結果があり、半数以上は飲み会への参加経験があること、関係構築を目的とした飲み会に対する前向きな意見も一定数存在します。
要するに、Z世代が飲み会そのものを敬遠しているのではなく、飲み会のセッティングの仕方に問題があるのではないかと思っています。
飲み会がチームワークに与える影響
意義のある飲み会だったと感じるときは、いくつかの共通点があります。
- お互いの誤解がほどけたとき。相手への勝手な思い込み・納得がいかなかった過去の指導内容など、落ち着いた場で言葉にできると、「そういう意図だったんですね」となる。
- 相談のハードルが下がること。繁忙期はどうしても店長が忙しく、相談したくても遠慮しがちになります。飲み会の場で部下から「実は…」が出ると、翌日からの報連相の質を変えることができます。
- 相手の背景が見えること。家庭環境・身体的な問題・価値観・得意不得意など。ここが詳しく見えると、指示の出し方やシフトの組み方が変わり、より円滑な関係性へと繋がります。
【独白:本音を言うと、店長だって怖い】
私も、部下を飲みに誘うのは少し緊張します。
誘ったときに、困った顔をされたら凹む。行ったら行ったで、一回り以上年下の従業員と何を話せば盛り上がるか分からない。 無理やりテンション上げて盛り上げようとして、スベったら空気が地獄。
ただ、以前勤めていた店舗での出来事です。この時、忙しいのも相まって飲み会を開くことはしてませんでした。ただ、ある日、部下から「店長ってお酒飲まないんですか?」という質問があり、じゃあ少人数でいいから飲み会をやってみようという話になりました。その後、ダメ元で全従業員に聞いてみると、参加希望者は8割以上。しかもその半分近くがZ世代でした。
こちらが「どうせ来ないだろう」と決めつけているだけで、意外と飲みに行きたいZ世代は多いかもしれませんね。
部下と距離が縮まる飲み会の具体的なやり方
ここからが具体的な準備と当日の流れです。飲み会は「当日の会話の内容」と「翌日の扱い」で決まります。
1)部下への誘い方:最初に断りやすい「逃げ道」を用意する
- 悪い例:「今週行こう。全員ね」
- 良い例:「今度、1時間ぐらいご飯でもどう?来れそうな人だけで。無理なら全然OK」
ポイントは、「断っても何も起きない」を先に言葉で渡すことです。 これだけで警戒心が下がります。
2)開催時間:長くしすぎない。あらかじめ終了時刻を店長が宣言する。 「今日は1時間で締めます。次の日早い人もいるし。2次会は行きたい人だけで。」 そうすると部下は安心して来やすいし、来た人も疲れにくいです。
3)支払い負担:もちろん理想は全額店長持ち・会社負担ですが、毎回となると中々厳しい。私の場合は、多めに払う(ごくたまに全額)ようにしています。多少部下に払ってもらっても、文句を言われたことはありません。ちなみに、とある民間会社のアンケート結果によると、
・上司・年長者が全額払う 約36.8%
・完全に割り勘 約28.5%
年々割り勘する割合が増えてきているようです。ただ、奢ってもらえるかもと期待する人もいるかもしれないので、割り勘なら事前に伝えた方が無難かもしれません。
4)会話の型:雑談中は、当然仕事の話になることも多いでしょう。その際、仕事の話は「答え」より「背景」を聞く。そのまま使える質問例です。
- 「最近、仕事で一番やりにくい瞬間ってどこ?」
- 「逆に、やりやすい日って何が揃ってる?」
- 「ミスが起きる時って、だいたい何が重なってる?」
- 「今のシフト、体力的にきついところある?」
- 「新人の時、何されると一番助かった?」
ここで大事なのは、すぐに解決策を言わないこと。 ついつい「直したくなる病」が出やすいですが、まずは背景を集めます。
6)距離が縮まる一言:相手に対して、評価ではなく観察した事実を伝えます。褒め方が雑だと、部下はその場で言われているなと感じ響きません。 おすすめは具体的に「観察+助かった事実」を伝えることです。
例) 「今日、クレームの途中で声のトーン落としたの、めっちゃ助かった」
「レジ詰まった時、真っ先にフォロー入ってくれたよね」
「気持ち」ではなく「行動」で言うと、信用されやすいです。
7)最後の締め:「今日は来てくれてありがとう。また〇〇さんの気が向いたら飲みに行こう。もちろん、断るのも全然OKだから」毎回これを言うと、飲み会が“圧”になりません。
上司から部下への態度NG例
下記は、たまに飲み会で見るNG集です。当然ダメでしょの内容ですが、中々お酒が入ると無意識に出やすいので注意しましょう。ハラスメントは問題外です。
- 説教モード・反省会モードに入る。
本人は育成のつもりでも、部下は公開処刑に感じます。 - 聞かれてもいないのに「俺の若い頃は」話のマウント。
聞いている側は、興味がありません。 - 誰かをネタにして笑いを取る。
上司は軽いいじりのつもりでも、人格を疑われます。 - お酒を強要する・飲めない人をいじる。
次回からは参加してくれないでしょう。 - プライベートに踏み込みすぎる。
恋愛・家庭・収入・将来のことなど。相手から話す分にはいいですが、上司側から掘るのは基本NGです。 - 「参加していない人」の悪口が出る。
周りからそういった話が出ても乗っかるのはNGです。 - 特定の人としか話さず、仲良しメンバーだけで輪を作る。
飲み会を円滑なチームワークに活用できるお店って、実は「盛り上げ上手」だけのお店じゃありません。 来てもいい・来なくてもいいの安心感があって、来た人が疲れず、そして翌日から仕事が少しだけやりやすくなる。そういう飲み会が理想だと思っています。
少人数で回しているお店だと、繁忙期は、確保するべきコミュニケーション時間が減ります。それが継続すると、徐々に小さな不満が溜まり・誤解が増え・モチベーション低下に繋がります。最悪の結果、お客様対応の質が落ちたり・ミスが増えたり・離職が出たりします。チームワークって、放っておくと自然には育ちません。
飲み会は、やり方次第で「チームワーク改善・向上」のための場にすることができます。ただし、やり方を間違えると壁を作ります。 だから大事なのは、参加率を上げる工夫より、「部下目線の上手な飲み会のセッティング」を作ることです。
具体的には、断れる空気を言葉で保証すること。 短時間で終えること。 若手の負担を軽くすること。 店長が話しすぎず、背景を聞くこと。 褒める時は気分ではなく事実で言うこと。 そして、翌日からの現場に小さく反映することです。
飲み会の価値は、当日の盛り上がりだけではなく、翌日からの報連相・空気・連携がどう変わるかで判断した方がいいです。 「飲み会をやるか、やらないか」で悩むより、「目的をもって開催する」という考え方が、いまの現場には合っています。
次回、飲み会を行う際は、 まず1回、1~2時間程度で、断る自由を保証して、部下の話を聞く割合を増やしてみてください。 それだけでも、店の空気は少しだけ、回りやすくなります。
飲み会を現場で活かすためのチェックリスト
- 誘い文句には参加を断っても不利益がないことを必ず入れる
- 開催時間を1時間程度に固定して店長が先に切り上げを宣言する
- 店長が話す量を抑えて「背景を聞く質問」を用意して臨む
- 仕事の愚痴が出ても正論で潰さず事実と困りごとを受け止める
- 褒める時は気分ではなく「観察した行動+助かった事実」で伝える
- 参加しない人の話題を場に出さず参加自由の空気を守る
- 飲酒の強要やいじりをゼロにして安全な場のルールを徹底する
- 翌日に一言お礼を伝えつつ出た困りごとを小さく改善して返す

